南大阪動物医療センターコラム

2012年12月26日 水曜日

垂れ耳の長毛種 外耳炎に注意

首を振る。耳の後ろをかく。耳が臭い。黒い耳あかや、うみのようなもので汚れている。動物病院の受診理由のナンバーワンは外耳炎です。犬にも猫にも外耳炎はありますが、垂れ耳の長毛種ほど、かかりやすいと言えるでしょう。

 これは、耳の環境や日本の高温多湿な気候と無関係ではありません。外耳炎といっても、原因はさまざま。細菌感染や、マラセチアという真菌、ミミヒゼンダニ(俗に言う耳ダニ)、アトピーなどなどです。皮脂腺(耳垢腺)も関係し、その分泌が過剰であれば外耳炎になりやすいと言えます。

 外耳炎がひどくなり、外耳道の奥の鼓膜を破って中耳炎となる場合もあります。また、内耳に影響すると、抹消性前庭疾患といって平衡感覚が侵されることもあります。

いろいろな治療の仕方がありますが、原則的に①耳道にある汚れは洗浄して完全に取り除く②耳道に用いる外用薬は塗布後、徹底的にふき取る(残ると細菌や真菌が増殖する恐れがあります)③アトピーなど原因となる基礎疾患があれば、その治療もする④治りにくければ、外耳道切開術を早い時期に実施する・・・などが肝要です。

 日ごろの手入れとしては、炎症がなければ外耳道の毛を抜いて耳道内の湿度を下げることで、予防効果が期待できます。

 漫然と外用薬を続けると、外耳炎は慢性化し、外耳の皮膚が炎症で分厚くなり、ひどい場合には真珠種と呼ばれるイボのようなものが耳の穴をふさぐように無数にできます。こうなっては完治は望めません。

 耳のかゆさは動物の行動に影響を及ぼし、慢性外耳炎の犬はいつもイライラして性格がきつくなるなど、悪影響は多方面に及びます。日ごろから動物の耳には気を配り、悪臭や強いかゆみに気付いたら素人療法は禁物です。すぐに動物病院へ行きましょう。



投稿者 有限会社南大阪動物医療センター

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